ECストアのオーナーにとって、どのような商品が売れ筋かを把握するのと同じように、苦戦している商品がどれかについて理解することはとても重要です。それらの商品が直面している状況から学ぶことで、改善の機会や潜在的な事業機会を発見できる可能性があります。顧客セグメントごとに確認できる「最も顧客数の少ない商品」レポートから、一般的なレポートでは見つけにくいインサイトを発見して、次のマーケティング施策のアイディアに加えましょう。
「最も顧客数の少ない商品タイプ」レポートとは
このレポートの目的は、購入者が少ない順に商品タイプを一覧化することで、他のセグメントでは人気だが特定のセグメントでは人気ではない商品タイプ、てこ入れが必要な商品カテゴリーなど理解することにあります。
🎁 最も顧客数の少ない商品
顧客セグメントで購入者が１人以上いる商品タイプに関して、購入した顧客数が少ない順に、ストアの商品タイプを一覧化し、顧客数・比率を表示しています。なお、比率は顧客セグメント全体の人数を母数として計算されます。
「最も顧客数の少ない商品タイプ」レポートのポテンシャル
ストア全体での売れ行きが良かったり、ほかのセグメントでは人気の商品タイプが、ある特定のセグメントではあまり人気ではない場合があります。この違いから、それぞれのセグメントのニーズの違いや購買傾向の違いに関してのヒントを得ることができます。「最も顧客数の多い商品タイプ」と一緒にこのデータを確認してみてください。たとえば広告キャンペーンで実際には購入されていない商品を宣伝してしまっていたり、ニーズが低いターゲットに対してプロモーションを行ってしまっているような状況を洗い出して、マーケティング施策の見直しや最適化、次の一手の検討などに活用してみましょう。
こと特にSKUの多いストアにおいては、商品単位での詳細なレポートではデータがばらついてしまうため、重要な傾向を見落としてしまうということが起きがちです。「商品タイプ」は、自社で定義できる商品のカテゴリです。このレイヤーで顧客の購買行動を把握することで、より大局的な傾向についての示唆を得ることができます。
活用例 - おすすめの顧客セグメント
「最も顧客数の少ない商品」レポートをどのような顧客セグメントでチェックするとよいか、いくつか例をご紹介します。
- 購入回数多い「ロイヤル顧客」セグメント：どのような商品タイプが期待に反してストアのロイヤル顧客からの支持を得られていないかについて理解を深めることができます。マーケティング施策や訴求の方法の見直しに活用してみましょう。
- 特に注力している顧客セグメント：特定の顧客セグメントに対するマーケティング施策を考えるうえで、梃入れの余地がある商品タイプなどを洗い出すことができます。
売れ筋の商品だけでなく、「最も顧客数の少ない商品タイプ」レポートをあわせて活用することで、顧客の好みやニーズに対する理解を深め、てこ入れが必要な商品を特定しましょう。ぜひレポーティングのための単なる数値としてだけでなく、顧客理解を深めるために活用してみてください。
