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RFMステータス別の顧客分布

RFMステータス別の顧客分布 | Shopifyストアのセグメントごとに顧客ライフサイクルを把握する

最終更新日
May 3, 2024

既存顧客の継続率やLTVを高めていくうえで、RFM分析などの手法を使ったライフサイクル分析はとても有益です。これらの手法では、合計購入回数や購入経過日数などのデータに基づいてセグメントを分けていくことが必要になりますが、適切な閾値を判断するための集計は少し手間のかかる作業です。ECPowerの「RFMステータス別の顧客分布」レポートを利用することで、これらを簡単に確認することができるだけでなく、顧客セグメント単位でどのようなRFMステータスの顧客が多いのかについても把握することができるようになります。

RFMとは

RFM分析は顧客の購買行動を、Recency(直近の購入からの経過日)、Frequency(購入回数)、Monetary(合計購入金額)という3つの主要要素に分解します。これらの頭文字を取ってRFMという呼称が広く使われています。

顧客をRFMの観点で点数付けしてセグメンテーションを行うことで、各セグメントの購買行動に即したマーケティング施策を打つことができるようになります。これにより、例えばリピート率の向上、エンゲージメントやコンバージョン率の向上などが期待でき、顧客生涯価値(LTV)を高めることに繋がるためとても重要な考え方です。

「RFMステータス別の顧客分布」レポートとは

RFM分析に利用される、購入経過日数、合計購入回数、合計購入金額それぞれの観点で、セグメント内の顧客がどのように分布しているかを理解することができます。

購入経過日数(R)別の顧客分布

まず、顧客セグメントに所属するそれぞれの顧客の購入経過日数を、デシル(10等分)に分けたレンジ(x円~y円)が自動で作成されます。それぞれのレンジに属する顧客数と比率について集計し、顧客数の降順で一覧化しています。それぞれの比率は、顧客セグメント全体の顧客数に対して計算されています。

🎲 合計購入回数(F)別の顧客分布

まず、顧客セグメントに所属するそれぞれの顧客の合計購入回数を、デシル(10等分)に分けたレンジ(x円~y円)が自動で作成されます。それぞれのレンジに属する顧客数と比率について集計し、顧客数の降順で一覧化しています。それぞれの比率は、顧客セグメント全体の顧客数に対して計算されています。

💰 合計購入金額(M)別の顧客分布

まず、顧客セグメントに所属するそれぞれの顧客の合計購入金額を、デシル(10等分)に分けたレンジ(x円~y円)が自動で作成されます。それぞれのレンジに属する顧客数と比率について集計し、顧客数の降順で一覧化しています。それぞれの比率は、顧客セグメント全体の顧客数に対して計算されています。

なぜ「RFMステータス別の顧客分布」レポートが重要か

RFM分析は、パーソナライズされたマーケティング施策を実施する際にとても便利です。エンゲージメントの高い顧客や購入意欲の高い顧客が誰かを理解することで、最もマーケティング効果の高い顧客に対してキャンペーンを実施することができます。「RFMステータス別の顧客分布」レポートを利用することで、これらのRFMセグメントを適切に作成することができます。たとえばRFMセグメントにおける「アクティブ顧客」や「離脱リスク顧客」を何日間に定義すべきか、ロイヤリティの高い顧客と判断するための購入回数や金額の条件をどのように設定すべきかについて、現在の顧客の状況に基づいて判断することが可能です。

ほかにも、特定の商品を購入したセグメントなど、異なるニーズに基づく顧客セグメントごとにRFMステータスがどのように異なるかを理解することで、それぞれのニーズや顧客の状況に応じて有効な施策を検討していくことができます。

活用例 - おすすめの顧客セグメント

「RFMステータス別の顧客分布」レポートをどのような顧客セグメントでチェックするとよいか、いくつか例をご紹介します。

  • 購入商品に基づくセグメント:購入商品など異なるニーズを持つ顧客セグメントごとに、RFMステータスがどのように異なるかをチェックすることで、どのような要素がロイヤリティやエンゲージメントの維持・向上に繋がっているか、またはアクティブ度合いの違いに繋がっているかを理解することができます。
  • 初回購入時の集客チャネルに基づくセグメント:どのチャネルで集客した顧客のRFMステータスが良好な傾向にあるかを理解することで、短期的な購入者ではなく中長期的にストアに貢献してくれるような顧客を集めるうえで重要なチャネルを特定し、マーケティングリソースの配分を再検討することができます。

「RFMステータス別の顧客分布」レポートを最大限に活用することで顧客の好みやニーズに対する理解を深め、集客施策やリピート施策を改善し、お客さまに寄り添ったコミュニケーションを実現しましょう。ぜひレポーティングのための単なる数値としてだけでなく、顧客理解を深めるために活用してみてください。

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22 Apr. 2024 Article Published

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